まむのブログ

特に決まったテーマ等なく、自分の思いの丈を書いていこうかと。社会人なりたてのひよっこの意見ですが何卒よろしくお願いします。

読んだ小説と自分の日常生活と

「もう、死んでもいいかな。」
「え、ホントに言っとうと?」
「いやいや、冗談よ。ごめんね。こんなこと言ったらいかんね。」 

先日、小説を読み終わった時に父と私の会話を思い出した。
その小説の中の登場人物が同じような会話をしていたことが引き金になったように思う。父も、小説の登場人物も死にたがっていた。

主人公が神のように崇め、そして恋焦がれる人が皮肉なことに主人公の才能のせいで堕落していく。神は自分のことを慕ってくれる人に堕落していく様を見せるしかなく、主人公もどうすることもできず。そこで主人公はとった行動は……
と言う内容だった。

私の中の父も、神のような、ある種崇めていた存在だった。
それというのも、父は単身赴任で家におらず、月に一度くらいしか会えない存在であった。そのため、父が帰ってくる日は私にとって『特別な日』に感じていた。めったに会えない特別な存在に会える日である。
父は面白く、そして優しい人だった。そんな父のことが大好きで、単身赴任先に帰っていく父を泣きながら見送っていたことを簡単に思い出すことができる。

そんな父が変わってしまったのは今年のゴールデンウィークだった。
脳の手術と同時に昔の父とは違う存在になってしまった。
いや、本当は手術前から違う存在だったのかもしれない。
私が気付けなかっただけで。